1000作品公開に当たって -8-

NPO法人科学映像館を支える会 名誉会員 赤塚 紀彦

NPO法人科学映像館を支える会 名誉会員 兼業翻訳者 赤塚 紀彦<br />

NPO法人科学映像館を支える会 名誉会員
兼業翻訳者
赤塚 紀彦

 

 1,000作品公開、まことにおめでとうございます。私はひとりの支援者の立場として2012年頃から「科学映像館」の事務作業を中心に裏方のひとりとしてお手伝いしてまいりました。今回コメントを寄稿できることは望外の喜びですが、他の多くの支援者の方もおられたことを忘れず、あくまで支援者の一人として感想や想いを記したいと思います。

 私と『科学映像館』との出会いを繋いでくれた作品は東京シネマ『68の車輪』です。子供の頃からクルマや機械好きだった私は輸送トレーラなどを調べていてこの作品を観る機会を得ました。それが科学映像館でした。当時翻訳者として仕事をしていた私はある程度時間もありまた先生も私も川越市内に居たことから、軽い気持ちで感想メールをお送りしました。その日のうちに先生からお電話を頂戴しました。それを切っ掛けに当時約600作品あった映像のメタデータ作成をお手伝いすることとなり、初めての連続で悪戦苦闘しながら何とか資料完成にこぎつけたことは今思い返しても感慨深いものがあります。それ以降もTFMAプロジェクトなど、少しずつですがお手伝いしてきました。

 数年間『科学映像館』の活動を裏方のひとりとして支えるなかで、映像資料の整合性や資金環境など、裏方としてでさえ苦しい思いをしたことは一度二度ではありません。それでも投げ出さずに『科学映像館』を支える伴走者の一人たりえたのは、ひとえに1,000作品にのぼる貴重な映像資産を遺して継承していきたいという久米川先生の熱意に共感したからに他なりません。

 いま、科学映像館に収載されている作品タイトルをさっと眺めるだけでも改めてその貴重な価値に驚かされます。そしてこれらはすべて無料で公開されており、何度でも視聴することができます。「温故知新」とはまさに先人の金言です。いろいろな作品が一人でも多くの方に視聴され、新たな気づきや学びが広がることを願うばかりです。そしていずれは日本から世界に『科学映像館』の活動を広めていくお手伝いもできればと願っております。
 

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