日本の音風景100選から 鳥取・島根編4話

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教育自然東京シネマ新社

作品概要

制作:東京シネマ新社 企画:日本ビクター 1998年 カラー
32分04秒

(1)水鳥公園の渡り
(2)三徳川のせせらぎとカジカガエル 10:12
(3)因州和紙の紙すき        16:13
(4)琴ヶ浜海岸の鳴き砂       25:41 

(1)水鳥公園の渡り鳥

国内で第5位の広さを持つ中海は、古くから水鳥を中心とした野生の鳥たちの渡来地としてよく知られている。特に米子水鳥公園周辺は、これまでに223種もの鳥類が記録されている。

1年を通してたくさんの鳥が生息するが、なかでもコハクチョウの集団越冬地の国内の南限としても貴重な地域である。毎年千羽をこえるコハクチョウがやってきて、水面に響き渡る「コォーコォー、コォーコォー」という鳴き声が賑やかだ。

鳥たちが羽を休めるつばさ池の観察ホールでは、双眼鏡や望遠鏡で身近に観察できる。ほかにもマガンやヒシクイなど珍しい鳥もいて、水鳥の楽園として親しまれている。(残したい日本の音風景100選)

(2)三徳川のせせらぎとカジカガエル

清流の岩間に好んで生息するかじか蛙の鳴き声は、今や三朝温泉の夏の風物詩となっている。

三朝温泉は鳥取県のほぼ中央にあり、その昔、源義朝の家臣大久保左馬之祐が、夢のお告げで発見したとの言い伝えがある。その湯はラジウムの含有量が多いことで有名だ。

町の中心には、両岸に温泉旅館の立ち並ぶ三徳川が流れている。
 
初夏になるとかじか蛙の「カラカラカラ」の澄んだ鳴き声が聞け、川のせせらぎの音と相まってなんとも涼やかだ。雄だけが出すというこの美声を聞けるのは初秋まで。

浴衣がけがふさわしい温泉街の散歩を楽しんだあとは、三朝温泉そばの河原にある露天風呂に入ってみたい。橋から見通せるので、夕方からが落着ける。 (残したい日本の音風景100選)

(3)因州和紙の紙すき

因州和紙は、1千年余りの歴史があるといわれる和紙産業であるが、明治時代には1300業者あったものが、いまでは26業者余りに減少している。

ここには、画仙紙を中心とした手すき和紙の技術が伝承され、その生産工程のなかで、清らかな水に溶かしたミツマタなどの繊維を汲み取り、「ちゃっぽん、ちゃっぽん」と何回も何回も簀桁を揺り動かしながら、紙をすき上げていく。

この温もりのある紙すきの音は、集落内を歩いていると、点在する手すき場から聞こえてくる。

山間の家並の中に静かにもれる、磨き抜かれた技が奏でる音は、ふるさとの伝統的な風物詩として親しまれている。(weblio辞書から)

(4)琴ヶ浜海岸の鳴き砂

琴ヶ浜海岸は、100メートル幅の白砂の浜が2キロにわたって続く美しい海岸で、夏は海水浴場や盆踊りで人々に親しまれている。

海岸の砂の上を歩いたり手で砂をこすってみると、心地よい感触とともにキュッキュッと美しい音を奏でる。これがいわゆる鳴き砂、歌い砂などと呼ばれるものである。

日本中で鳴き砂は十数ヵ所あるといわれているが、ここ琴ヶ浜はよく鳴る砂浜として知られている。鳴き砂は500万年もの長い年月を経てできたもので、鳴き砂に混じって美しい微小貝も見え隠れする。

浜の中央には、琴ヶ浜の名前に由来する琴姫を供養する墓碑が建てられている。(残したい日本の音風景100選)



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