撮影:三品勝暉 制作:慶應義塾大学鉄研三田会60周年記念ビデオ制作委員会
1994年 カラー 無声 88分
1.狩勝
狩勝の絶頂に立つ。連山画中に勝る。展望開豁、羊腸とした白い鉄路の彼方に白煙二
条。D51の牽く混合列車の咆哮が昏(こん)暁(ぎょう)を割(わか)つ。長緩汽笛一声、
白煙と共に狩勝隧道に消えた。
昭和40年12月~41年1月) 三品勝暉
2.夜明けの疾走
日の出と共に志布志を発車する日南線の貨物列車を車で追跡。夜明けと共に朝日を浴
び罐胴を光らせ白煙を噴きC11が力走する。蒸気機関車が火を落とすまで3年をきっ
た。
(昭和48年11月) 三品勝暉
3.疾走C62
昭和46年8月、重連C62を追った。小樽~長万部間で峠を4カ所超える。除煙板の燕が
山間に舞う、小沢で交換した臨急はDD51が牽いていた。1ケ月後、重連は消えた。
(昭和46年8月) 三品勝暉
4.五能線
昭和47年春、我が国初の独自設計による旅客機8620を五能線で撮った。冬とはまるで
異なる穏やかなスコットランド風の風景が続く、海岸線沿いの奇岩も見逃せない。
(昭和47年5月) 三品勝暉
5.北のC58
昭和48年厳寒の釧網線でC58を追った。荒れ狂うオホーツク海から吹き付ける寒風は
除煙板など役にたたないほどに煙が機関車を包む。鶴を入れての走行カット撮影も撮
れた。
(昭和48~49年) 三品勝暉
6.9600
場内信号機が並んで立つ後藤寺駅、いつも煙たい感じで9600がたむろしていた。ボタ
山を背景に走る石炭列車のけん引機は9600が最も似合う。圧縮牽き出しでもしている
のか、起動までに時間を要する列車が多かった。
(昭和47年~48年) 三品勝暉
7.最後の煙―室蘭本線―
全蒸気機関車が火を落とす直前室蘭本線のC57を追いかけた。C57もD51も元気に走っ
ていた。過熱管や火室天井板などは入疵していないか、事故なく賽後まで走り抜くこ
とを祈念した。
(昭和49年) 三品勝暉