製作・企画:ソン・シネマ社、東京シネマ新社
1999年 カラー 37分
この作品はウズベキスタンのタシケント州にある学校の校長、ユンさんの活動を記録した貴重な映像である。
ユンさんは、高麗人と呼ばれる旧ソ連のコリアン。過疎化の進む新興独立国家(NIS)首都近郊の崩壊した旧集団農場で、私達にとってあまり縁の少ないウズベキスタンの一面を垣間見ることができる。
この地の古老たちが郷里を偲んで唄う、歌のメロディーは、20世紀の初め佐世保で海軍軍楽隊長、田中穂積により作曲された「美しき天然」である。もともとこの村は、1937年に沿海州から強制移住させられた高麗人によって開かれた村なのだ。しかも隣接する村には、カザフ人が暮らす。旧ソ連が抱える複雑さの縮図がある。
ソ連末期のペレストロイカの始まり以来、不当に迫害された市民や抑圧された少数民族の記録に定評あるカザフスタンのソン・シネマと東京シネマ新社の共同制作。
ヴィクトル・アン(写真家)、ヴェチェスらラフ・リ(詩人)、
ヤン・ヴォンシク(ジャーナリスト)、パク・イル(哲学者)
脚本・演出・撮影:ラウレンティー・D・ソン
編集・校定・日本語訳:岡田一男
制作:イリーナ・ソン、岡田正子、スヴェトラーナ・ソン
プロデューサー:スタニスラフ・ソン、岡田一男